第3章予告
「姉、さん……?」
呼ぶのは失くしたはずの大切なモノ
「はじめまして」
微笑むのは紫の瞳に銀の髪
「これが、邂逅」
影は薄く笑って、物語は始まりを告げる
再会だったのか それとも違うのか
戸惑う探索者の少女に、しかし状況はそれを許さない
「あれが主人公か……」
「邪魔ですわね」
「……そうだね」
冒険者の街を襲う魔獣と人妖の群れ
追求者は走る
愛する者たちを守るために
それを目にして、少女は呆然と呟いた
「有己……」